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1. |
下準備
まずはエンジンを固定する前に、クラッチなどを外したりクランクプーリーのボルトも緩めたりします。フライホイールと後ろの黒いプレートも外します。 |
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2. |
エンジン固定
エンジンをエンジンスタンドに固定。固定するにはミッションのボルトが4本必要です。頭が17mmのものです(長い)。
M12-P1.25-75 4本
いつもはこの状態で部屋の中へ入れてしまうのですが、季節はちょうど梅雨なので外でやることにしました。(あまのじゃくなんです)
この時点ではまだ水はまだ入ってます。
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3. |
シリンダーヘッド取り外し
エンジン修理書を参考に作業してください。
タペットカバーを外し、バルブリフターを整理してわかるように置きましょう。
ヘッドをばらします。ヘッドボルトを外すには12ポイントの10mmのディープのコマが必要です。
ヘッドボルトのワッシャーを取り忘れないように注意。マグネットがあると便利です。
これでやっと水が抜けました。
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4. |
パーツ洗浄
まず先にヘッドを完成させるために、腰下はこのまま保管しておきます。
パーツを洗浄するため洗浄剤を準備します。
温めた方がよく汚れが落ちるため、いつも電気コンロで温めてしばらく洗浄液に漬けておきます。(あまりにも汚いときは先にザッときれいにしておきます。)
今回はバイク屋で買ったデイトナクリーナー(600g-¥2,200)を使用しましたが、ストレートにあるサンエスK1(500g-¥600)の方が安くてオススメです。洗浄力はどちらも大差ありません。
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5. |
タペットカバー洗浄
タペットカバーを洗ってみました。今回は鏡面はやめて、色をふこうと思ってます。(の予定でしたがリクエストにより鏡面に決定しました) |
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6. |
ヘッド洗浄
ヘッドを洗浄しているところです。今は液が半分ぐらいまでしか入ってないですが、全体が漬かるまで入れます。そうしないと、境目が出来て仕上がりがあまりキレイではありません。
コツコツきれいにするのみです。 |
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7. |
ベアリングキャップ磨き
ベアリングキャップ(カムホルダー)に線状のキズが入っているので、これをきれいに磨きます。←ウエノー使用(ピカールなどでもいいと思います)
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8. |
プチ鏡面
日記の中でヘッドカバーの色を募集した所、1通の貴重な返事を頂き鏡面に決定しました。といっても今回はあまり気合の入ったものではなく、プチ鏡面といった感じです。
こちらの行程はプチ鏡面をご覧下さい。
プーリーはブルーアルマイトっぽく塗装しました。
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9. |
燃焼室:最初に容量を測っておきましょう。amagami君が#120番のペーパーで適当にゴシゴシ程度。不要バルブを挿し込んで、やりましょう。
赤線の部分も落とした方がイイ。
ポート段つき修正:バルブシートの下辺りをリューターで、ほどほどに修正。4AGはココに段が出来ているので、私のオススメポイント。(IN・EX)
←写真をクリックすると研磨前後の比較写真が出ます
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10. |
ポート研磨
IN側:適当に、リューターで、ザラザラやスジを落とします。
EX側:光らした方がイイらしい。今回はガスケットにもあわせず。ザラザラやスジをリューターで落とし、#120ペーパーで磨きました。奥の方、ガイド付近は無視。
以前ガイドを落としたことがあリますが、トラブルは出ませんでした。
←写真をクリックすると研磨前後の比較写真が出ます
参考資料: 出力向上のためのエンジン講座
エンジンチューニングを科学する
レース用NAエンジン
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11. |
バルブすり合わせ
ボール盤にバルブを付け、カーボンなどを落とし、全体をきれいにします。
バルブコンパウンドを付けてすり合わせを行い、光明丹を塗りあたり幅を点検します。
詳細はバルブすり合わせをご覧下さい。
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12. |
圧縮比計算→面研量の割り出し
計算結果は0.5mmとなりましたので0.5mm面研します。
←左の画像をクリックすると拡大画像が出ます
ブロック上面を0.1mm・ヘッドを0.4mm面研して、圧縮比を約10.7にしたいと思っています。
左の写真は燃焼室容積を量るための道具です。
世の中にはビュレットという専用工具もありますが、注射器2種類(小さい方はより細かい目盛付き)で十分でしょう。アクリル板には、液を入れる穴のほかにエア抜きの穴もあけた方がいいです。
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.13. |
ヘッド面研
フライス盤を使ってヘッド面研をします。面研後はバリを取り、面を取り、しつこいくらいエアーを吹かしてきれいにします。雑に扱われていたヘッドもココからはようやくていねいに扱われるようになりました。
面研前後の画像はこちら
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14. |
水穴
←左の画像をクリックすると拡大画像が出ます
1:ノーマル状態
2:0.4mm面研後の状態(結構ギリギリです)
3:約1.0mm以上削ると穴の形状が図のように変わり、ガスケットに合わなくなるため、1度穴を溶接で埋めるなどの手間がかかります。
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15. |
バルブ組み付け
バルブステムオイルシールをガイドに差し込みます。私は自作SSTでやってますが、ない場合はドライバー(6mm以内)を10mmのディープソケットに入れ代用することも出来ます。
カムホルダー取付の際はM6-1のタップを通しました。
バルブスプリングシートはわざわざ購入しなくてもいいと思いますが、倉庫から新品が出てきたので使用しました。
組み付けにはエンジン組み付けペーストを使用しました。
これでヘッドは一応完成です。
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